![]() 相互作用タスク及び高速動作に適する二重差動型セミアクティブアクチュエータ
专利摘要:
本発明は,機械的負荷と相互作用する機械式差動型アクチュエータに関する。機械式差動型アクチュエータは,第1及び第2セミアクティブ・サブアクチュエータと,速度発生源と,それぞれが3つの相互作用ポートを有する第1及び第2機械式差動装置とを備える。第1機械式差動装置は,前記速度発生源に連結された第1相互作用ポート,第2相互作用ポート,及び前記第1セミアクティブ・サブアクチュエータに連結された第3相互作用ポートを含む。第2機械式差動装置は,前記速度発生源に連結された第1相互作用ポート,第2相互作用ポート,及び前記第2セミアクティブ・サブアクチュエータに連結された第3相互作用ポートを含む。最後に,前記第1機械式差動装置の第2相互作用ポートと,前記第2機械式差動装置の第2相互作用ポートとは,互いに連結されることにより,負荷に連結されるよう構成された出力を形成する。 公开号:JP2011515636A 申请号:JP2011501072 申请日:2009-03-26 公开日:2011-05-19 发明作者:フォトー フィリップ;ミショー フランソワ;アンドレ;ラボア マーク;ラガルト マーク−アントワーヌ;ラウリーア ミッシェル 申请人:ソシエテ ド コメルシアリザショーン デ プロデュイ ド ラ ルシェルシュ アップリケ エスオーセペエールア サイアーンス エジェニ エス. エ. セSociete De Commercialisation Des Produits De La Recherche Appliquee − Socpra−Sciences Et Genie S.E.C.; IPC主号:B25J9-00
专利说明:
[0001] 本願は,2008年3月27日付出願の米国仮特許出願第61/064813号の利益を主張するものであり,参照により本願に援用する。] [0002] 本発明は,相互作用タスク及び高速動作に適する二重差動型セミアクティブアクチュエータに関する。より具体的には,本発明は,ロボットの相互作用タスク,力制御タスク又は運動タスクに適する二重差動型セミアクティブアクチュエータに関する。] 背景技術 [0003] 最新のロボットシステムは,高速で繰返し可能な位置制御機械である。しかしながら,広範な研究開発努力にもかかわらず,それらの多くは,特定の予めプログラミングされた動作を実行する制御範囲に限定されたままである。また,それらは依然として,研削,研磨,面追従及び複雑なアセンブリ等のタスクにおいて限定的な性能しか発揮していない。さらに,たとえ,理学療法,トレーニング支援,手術支援,人的タスクの教授,スポーツトレーニング,義肢装具の動力化,触覚,相互作用機械の遠隔操作等の,経済的な面からみて魅力のあるマン・マシン相互作用への多くの用途が確認されているとしても,成功裏に実行されているものは非常に少ない。] [0004] 過去25年間にわたり,研究者の中には,安全で多用途な相互作用が可能なロボットシステムを生み出すという一つの目的を念頭に,設計のパラダイムを確認し,修正しようと努力した者もおり,これが相互作用制御理論の開発につながった。残念ながら,従来のアクチュエータはその使用に適しておらず,また安全で多用途な相互作用に適していないことが判明した。その理由は主に,出力インピーダンス(慣性及び抵抗)が高いためであり,また通常は,力フィードバックを実行する際に検出変換器と作動変換器とを連動させることができないためである。] [0005] 種々の相互作用タスクに適する安全で多用途なアクチュエータは,少なくとも4つの基礎的な特性を備えていなければならない。すなわち,1)高い力密度又はトルク密度;2)十分な力の帯域幅;3)非常に低い出力インピーダンス;及び4)高精度の力発生能力である。しかしながら,従来のアクチュエータには,これらの基礎的な特性の全てを同時に備えたものは無かった。] [0006] 本発明に従えば,機械的負荷と相互作用する機械式差動型アクチュエータであって, 第1セミアクティブ・サブアクチュエータと, 第2セミアクティブ・サブアクチュエータと, 速度発生源と, 前記速度発生源に連結された第1相互作用ポート,第2相互作用ポート,及び前記第1セミアクティブ・サブアクチュエータに連結された第3相互作用ポートを含む3つの相互作用ポートを有する第1機械式差動装置と, 前記速度発生源に連結された第1相互作用ポート,第2相互作用ポート,及び前記第2セミアクティブ・サブアクチュエータに連結された第3相互作用ポートを含む3つの相互作用ポートを有する第2機械式差動装置とを備え, 前記第1機械式差動装置の第2相互作用ポートと,前記第2機械式差動装置の第2相互作用ポートとは,互いに連結されることにより,負荷に連結されるよう構成された出力を形成する機械式差動型アクチュエータが提供される。] [0007] 本発明の前述の及び他の目的,利点並びに特徴は,以下の,添付の図面を参照し単なる例として図示するその実施形態の非限定的な説明によって,より一層明らかとなる。] 図面の簡単な説明 [0008] 簡素化したマルチブレード磁気粘性流体(MR)ブレーキの断面図である。 MRブレーキ又はMRクラッチのようなセミアクティブアクチュエータを概略的に示すために用いる記号を示す図である。 MRブレーキの典型的なトルク曲線のグラフである。 本発明に従う図1の簡素化したマルチブレードMRブレーキを用いた,対向式セミアクティブ・サブアクチュエータの断面図である。 本発明に従う機械式差動装置を,慣性効果を考慮せずに,てこに近似して表現した概略図である。 本発明に従う機械式差動装置を,慣性効果を考慮して,てこに近似して表現した概略図である。 本発明に従う二重機械式差動装置の考えられる形態を,てこに近似して表現した概略図である。 二重機械式差動型セミアクティブアクチュエータの第1形態を,てこに近似して表現した概略図である。 二重機械式差動型セミアクティブアクチュエータの第2形態を,てこに近似して表現した概略図である。 二重機械式差動型セミアクティブアクチュエータの第3形態を,てこに近似して表現した概略図である。 図7に示したものと同等の形態を有する,2つの遊星歯車ギア段を用いた二重機械式差動型セミアクティブアクチュエータの第1実施形態の断面斜視図である。 図10の二重機械式差動型アクチュエータの実施形態のサブシステムの細部の分解斜視図である。 図11の減速反転段の速度方向の概略図である。 図10の二重機械式差動型セミアクティブアクチュエータのMRブレーキの断面斜視図である。 図10の二重機械式差動型セミアクティブアクチュエータのMRブレーキの分解斜視図である。 10の二重機械式差動型セミアクティブアクチュエータの二重差動機構の簡素化した斜視図である。 図8に示したものと同等の形態を有する,2つのハーモニックドライブギア段を用いた二重機械式差動型セミアクティブアクチュエータの第2形態の斜視図である。 図16の二重機械式差動型セミアクティブアクチュエータの分解斜視図である。 図16の二重機械式差動型セミアクティブアクチュエータの二重差動機構の簡素化した断面図である。 図16の二重機械式差動型セミアクティブアクチュエータの2つのMRブレーキにおける,電圧を入力とする関数としてのトルク出力のグラフである。 図16の二重機械式差動型セミアクティブアクチュエータとともに用いる電圧フィードフォワードトルク制御器の例の概略図である。 ゆるやかな正弦関数状の指令に対する,図20の制御器のトルク応答のグラフである。 図9に示したものと同等の形態を有する,2つの遊星歯車ギア段を用いた二重差動機構の第3実施形態の斜視図である。 図8に示したものと同等の形態を有する,2つの遊星ギアトレインを用いた二重機械式差動機構の第4実施形態の概略図である。 図8に示したものと同等の形態を有する,2つの遊星ギアトレインを用いた二重機械式差動機構の第4実施形態の変形例の概略図である。] 図1 図7 図8 図9 実施例 [0009] 次に,本発明に従うアクチュエータの非限定的な例示による実施形態を説明する。] [0010] 概略的に言えば,本発明の非限定的な例示による実施形態に従うアクチュエータは,入力速度発生源及び出力に2つの機械的差動装置を用いて連結された2つのセミアクティブアクチュエータを用いた新しい種類のアクチュエータ機構に関する。その構造は,アクチュエータの出力となる力又はトルクが,セミアクティブアクチュエータのブレーキ力を組合せることによって双方向に制御されるようなものとなっている。本発明の実施形態にしたがえば,1)高い力密度又はトルク密度;2)高い帯域幅;3)非常に低い出力インピーダンス;及び4)高精度の力発生能力を得ることができる。これらの特性により,ロボットでの安全で多用途な相互作用に加え,精密な力制御,高速制御が可能となる。] [0011] (アクチュエータ理論の導入) アクチュエータは,特定の形態(熱的,電気的,化学的,流体的,機械的等)のエネルギーを機械的な動力に,及びその逆に制御可能な方法で変換する機構である。本明細書での開示において,アクチュエータは,特に,しかし非排他的に,例えば: ・制御電子機器 ・電源電子機器 ・エネルギー変換器 ・状態センサ;及び ・トランスミッション機構 を含むいくつかのサブシステムに集約することができる。] [0012] n自由度のロボットシステムが,n個の動力交換(相互作用)ポートを介し,負荷に接続される。各相互作用ポートの状態は,2つの変数を用いて定義される。その変数とはすなわち,発生させる力と,発生させる速度である。所定のポートの2つの相互作用状態変数を独立して制御することは不可能である。従来の制御では,2つの変数の一方に焦点を当てていた。] [0013] 速度又は位置制御のため,アクチュエータは,理想的には,力の負荷と相互作用する速度発生源として機能する。アクチュエータは,いかなる反力が生じようとも,負荷に伝達される速度状況を制御しなければならない。理想的な速度発生源に近い性能に達するよう構成された実際のアクチュエータは,多くの場合,機械的インピーダンス(慣性,摩擦,剛性)が高い部品を用いて構成される。このインピーダンスにより,力の外乱の排除が容易となる。流れを制御された油圧変換器や高ギア比の電磁(EM)モータが良い例である。低出力インピーダンスのアクチュエータを用いれば高性能な速度制御も可能となるが,外乱を効果的に打ち消すため,より高い力の帯域幅が必要となる。直接駆動EMモータの速度制御が良い例である。] [0014] 力制御のため,アクチュエータは,理想的には,速度負荷と相互作用する力発生源として機能する。アクチュエータは,いかなる運動が出力として生じようとも,負荷に伝達される力又はトルクの状況を完全に制御しなければならない。理想的な力発生源にできるだけ近い性能に達するよう構成された実際のアクチュエータは,機械的インピーダンスが非常に低い部品を用いて構成される。出力インピーダンスは,発生力の,出力から生じる運動からの影響の受け易さとみなすことができ,従って,悪影響を及ぼすものである。第2の問題は,高精度の力制御が望まれる場合,力発生現象とシステムの出力との間のトランスミッションが,モデル化されない力ノイズをほとんど付与してはならないことである。最も高い力密度のアクチュエータは,高いインピーダンス(慣性及び摩擦)を示すため,また,実質的にモデル化が困難な力ノイズをトランスミッションが付与するため,力制御は多くの場合困難である。] [0015] 広範な種類のロボットタスク,すなわち,軽い物体を摘んで配置することや,ゆっくりと単純な部品を組み立てることや,固い壁を押すことが,低い動力の交換によって実現される。これらの単純なタスクのためには,適切なアクチュエータを用いれば,従来のフィードバックに基づく速度又は力の制御で概ね十分である。しかしながら,無視できない大きさの動力交換によって実行される複雑なロボットタスクを実行する場合,精密な相互作用モデルが欠如しており,タスクを実時間で物理量と関連付けて精密に測定することが困難であり,検出変換器と作動変換器とが連動していないことにより,不安定となる傾向があり,従って安全で多用途な相互作用に適していない単純な力制御器又は単純な速度制御器の性能が悪影響を受ける。これらの問題に対処するため,研究者らは,ロボットの,その相互作用ポートにおける動的挙動の調整を指す「相互作用制御」と名付けられた新たな手法を提案した。この制御は,運動と力の間の関係を特定すること,及びこの関係からの逸脱の最小化を図る制御アルゴリズムを実行することを含む。この関係は,例えば,ラプラス複素周波数をsとして,] [0016] で表される,測定された速度 の関数である所望の出力される力(F)を特定する所望のポートインピーダンス(Zref)として表される。次に,成立し得る動的関係を特定し,その極限値を速度及び力の発生源とすれば良い。] [0017] ロボットシステムでは,安全性の問題は,力が制御されず,又は許容できる水準以下に制限された際に生じる。突然の衝撃を受け又は不正確な操縦が行われた際,操縦者が気付き,又は効果的な行動をとることができる前でさえ,システムの実部インピーダンスは,典型的には大部分においてアクチュエータの実部(実効)インピーダンスによって,大きな負荷を生じる。操縦者が気付くと,次は,大きな力帯域幅で適切な対策の実行を容易にすることができる。従って,安全なアクチュエータは非常に低い実部インピーダンスと高い帯域幅を有するべきである。] [0018] ロボットの相互作用タスクでは,多用途性は,相互作用変数を力,速度又は前記のインピーダンスの関係として,正確に且つ広範囲にわたって制御する能力と定義することができる。正確な力又はインピーダンスの制御には,高精度な力発生能力が必要である。高周波数とした際にも低い虚部インピーダンスを生じるためには,低い実部インピーダンスと高い帯域幅が必要とされる。最後に,低い実部インピーダンスを有するアクチュエータを用いて速度制御で高い性能を発揮することができるのは,十分な力の帯域幅が利用できる場合のみである。] [0019] 安全性と多用途性の追求には,低い実部インピーダンス,広い帯域幅及び正確な力発生能力を必要とするだけの価値がある。その一方で,高い力密度が,有用なロボットシステムへの統合を可能とするために必要とされ,且つ,システムによってアクチュエータ本体が移動させられる場合の安全性に寄与することができる。] [0020] (相互作用制御のため構成されたアクチュエータ) その相互作用を安全に且つ多用途な方法で制御することができる機械は,この目的のため特別に構成された,比較的最近研究のトレンドとなっているアクチュエータの使用により,初めて実現される。入手可能な刊行物によれば,それらは実現することが困難である。相互作用タスクのため構成された既存のアクチュエータは,以下のとおり分類することができる。] [0021] ・電気機械アクチュエータの単純インピーダンス制御。相互作用制御の最初の試みは,オープンループで制御される電流と標準的な変速機とを備えたEMモータを用いて実施された。オープンループは,固有の制御安定性を意味する。しかしながら,変速機の使用により,モータの慣性及び摩擦が増幅し,衝撃耐性が減少し,また力にノイズが生じる。その性能は,インピーダンス制御の展望を確実にするのに十分であったが,ほとんどのロボット用途において不十分であった。] [0022] ・力フィードバックアクチュエータ。これは,ギア付EMモータのような従来の高インピーダンスアクチュエータと直列に配置された高価な力センサを備えている。相互作用は,実部出力インピーダンスを低周波数域で部分的にマスクするため,力フィードバックを用いて制御される。残念ながら,検出変換器と作動変換器との非連動により,安定フィードバックゲイン及び安定相互作用帯域幅が制限される。さらには,高いインピーダンスは安全性への脅威となるおそれがある。] [0023] ・インピーダンス制御可能な直接駆動アクチュエータ(DDA)。直接駆動EMモータは,通常,巻き線電流と出力される力の間の既知の関係を有する低慣性デバイスである。高速且つ固有安定性な力制御が,電流フィードフォワード配置を用いて達成され得る。しかしながら,変速機を使用しないため,トルク重量比が小さく,そのため適用できる用途の範囲が大きく制限される。] [0024] ・直列弾性アクチュエータ(SEA)。これは,高インピーダンスアクチュエータと力センサの間に配置された従属素子を用いる。そうすることによって,広い増幅帯域と引き換えに,より低い見かけ上の慣性と,より良い力解像度と,改善された制御安定性と,より良い衝撃耐性とを得ている。] [0025] ・差動型弾性アクチュエータ。この作動原理は,SEAに類似しているが,機械式差動装置の使用により,特に回転アクチュエータで,統合の単純化が可能となっている。] [0026] ・可変剛性アクチュエータ(VSA)。このアクチュエータは,その実部出力剛性を機械的手段によって変化させることができる。ほとんどのVSAは,対立する形態で作用する2つの非線形機械式ばねを使用する。その結果得られるアクチュエータは,固有安定性及び衝撃耐性を有する。主な欠点は,機械的に複雑であり,力密度がより低いことである。] [0027] ・並列連結マイクロ・マクロアクチュエータ(PaCMMA)及び分配マクロ・ミニ(DM2)アクチュエータ。PaCMMA及びDM2は,低出力DDAと並列で高動力SEAを用いる。SEAは,「低周波数域で高動力」の力を発生させるのに役立つ一方,DDAアクチュエータは,「高周波数域で低動力」の力を発生させるのに役立つ。このシステムは,閉ループ型で,出力側で力センサを用いて制御される。動的性能がSEAよりも改善されるものの,複雑度と体積が増加する。] [0028] ・可変ダンパアクチュエータ(VDA)。このアクチュエータは,直列に又は差動機構を介して連結され,且つ,高インピーダンスアクチュエータと負荷の間に配置された流体クラッチを用いる。可変の発生力は,クラッチの操作トルクを調節することによって得られる。利点としては,環境(負荷)が高インピーダンスアクチュエータの慣性から隔離されるという点がある。しかしながら,発生力を反転させるためには,入力速度を反転させなければならず,従って力がゼロとなる点を横切る際に帯域幅が制限される。また,クラッチの摩擦により,正確に小さな力を発生させる能力が制限される。] [0029] (セミアクティブ・サブアクチュエータ) セミアクティブ・サブアクチュエータは,機械的エネルギーを消散させることしかできないデバイスである。同様の力を発生させるアクティブアクチュエータと比較すると,多くはより小さく,より軽く,またより低い出力慣性を有する。例えば,しかしこれに限定されない,電気粘性流体又は磁気粘性(MR)流体ブレーキ,乾燥摩擦ブレーキ,磁性粒子ブレーキ,電磁ヒステリシスブレーキ,ロータリーダンパのような異なるセミアクティブアクチュエータを用いて本発明を実施しても良い。単純化のため,以下MRブレーキに限定して説明するが,他の種類のセミアクティブアクチュエータを用いても良いことを理解されたい。] [0030] MR流体の粘性は磁場の付与によって変更することができる。この変化は,流体にせん断力が作用する際,場の強さに略比例して降伏応力が大きくなることによって現れる。図1を参照すると,1つ以上の散在するロータ12及びステータ14ブレードを利用して,それらの間の隙間13内のMR流体にせん断力を付与するMRロータリーブレーキ10の例示的な例が示されている。本例では,多重的な隙間13により,トルクの増加が可能となっている。磁束は,例えば電磁コイル16を用いて発生させることができる。そのようなMRブレーキは,高いトルク重量比,低い慣性,高い帯域幅,広い動的トルク幅及び低い動力消費を示すことができる。それらを用いて,単純で,静粛で,高速の,電子機器と機械的システムの間の接続を成すことができる。以下,説明の便宜上,図2に示す記号20を用いて,MRブレーキ又はMRクラッチのような(線形の)セミアクティブアクチュエータを概略的に示す。] 図1 図2 [0031] 次に,図3を参照すると,場の強度H及び角速度ωに対する典型的なブレーキトルクTのグラフが示されている。電磁コイル16(図1参照)への電圧又は電流フィードフォワード等を用いて変更することができる,場に依存する降伏トルクはTy(H)である。B及びTfは粘性及び乾燥摩擦項である。静摩擦現象が低速では観測されることに留意されたい。式1は,ロータ12及びステータ14のブレード間の相対運動が十分である場合に,出力トルクの良好な近似式となる。式2は, を線形の速度とし,Cを粘性摩擦のための線形係数とした,式1と等価の線形方程式(トルクTを線形の力Fに代替)である。] 図1 図3 [0032] ] [0033] ] [0034] (本発明に従う対向式セミアクティブ・サブアクチュエータ) 本発明に従う対向式セミアクティブ・サブアクチュエータは,外部の速度発生源[1],[2],[3],[4]及び[5]によって,同一速度だが反対方向に駆動される2つの類似するセミアクティブクラッチを用いる。図4を参照すると,2つのセミアクティブアクチュエータ(SAA)42,44の出力は,連結され協働して対向式セミアクティブ・サブアクチュエータシステム40の出力メンバ47を形成する。MRクラッチ等の第1SAA42の入力メンバは,第1の方向43,例えば時計回り(CW)の方向に回転する一方,MRクラッチ等の第2SAA44の入力メンバは,第2の対向する方向45,例えば反時計回り(CCW)の方向に回転する。出力メンバ46がSAA42,44の入力メンバ,すなわちSAA42及び44のフレームよりも速く回転していない限り,第1SAA42はCW出力トルクを制御し,その一方で,第2SAA44はCCW出力トルクを制御する。] 図4 [0035] 負荷が速度発生源の慣性から隔離されていることに加えて,多くの利点が,対向する2つの類似するセミアクティブアクチュエータによってもたらされる。例えば,構成が対称性を有することにより,図4の第1SAA42及び第2SAA44等のクラッチの乾燥摩擦が打消されて出力側へ伝達されることがない。入力速度が類似していれば,粘性抵抗も出力速度がゼロとなった際に釣り合う。クラッチ内では常に相対的な運動が行われているため,静摩擦は打消される。これらの利点により,クラッチ力を,セミアクティブアクチュエータ技術に従い,双方のセミアクティブアクチュエータへのフィードフォワード電圧又は電流を調整することによって速やかに且つ正確に制御することができることと相まって,本実施形態を用いて高性能(高力密度,高帯域幅,極低出力インピーダンス及び高精度力発生能力)な固有安定性を有する力の発生源を生み出すことができる。] 図4 [0036] (機械式差動装置) 機械式差動装置は,力が既知の関係に従って分配される3つのポートを処理する機構である。とりわけ標準的な変速機,ハーモニックドライブ(登録商標),サイクロイド減速機,バー機構,リード又はボールスクリューとこれに対応するナット機構及びケーブル機構を含む任意の減速機を機械式差動装置として用いることができる。てこへの近似を用いて差動装置の作動原理を説明することができる。図5a及び5bに,そのようなてこへの近似を,図5aでは慣性効果を考慮せずに,図5bでは慣性効果を考慮して示す。慣性効果を考慮しない場合(図5a),ポートO1,O2及びO3,速度 , ,及び 並びに力F1,F2及びF3は,式3及び式4によって記述される。慣性効果を考慮する場合(図5b),集中質量m1,m2及びm3の付加によって図示されるように,力の関係はむしろ式5によって表現されるようなものとなる。] [0037] ] [0038] ] [0039] ] [0040] 差動機構の使用により,3つのポートにわたる力の分配と,より複雑な作動原理への有効で新たな構造の可能性が与えられる。既存のアクチュエータの中でも,ローリアらが提案するもの[6],キムらが提案するもの[7],及びシャピュイらが提案するもの[8]は,差動連結を活用している。] [0041] (本発明に従う二重差動型セミアクティブアクチュエータ) MRクラッチには,1つの入力回転メンバと,1つの出力回転メンバとが存在する。磁場を,スリップリングを介して連結された回転コイル,又は固定された磁束ガイドで包囲された固定コイルのいずれか一方によって発生させる。従って,MRクラッチは比較的複雑である。これに対し,MRブレーキは,出力側が回転メンバのみであるため,より小型で単純である。] [0042] クラッチを用いているので,本実施形態に従う対向式セミアクティブ・サブアクチュエータは,統合するのに手間がかかる。この欠点は,2つの直列に連結されたクラッチに代えて2つの差動連結式ブレーキを用いることによってかなり小さくすることができる。従って,本発明では,入力速度発生源とシステムの出力側とに2つの機械式差動装置を用いて連結した2つのセミアクティブアクチュエータ(ブレーキ)を用いる。構造は,システムの出力側の力を,2つのブレーキ力の組合せによって双方向に制御することができるようなものとなっている。] [0043] 前述したとおり,種々のセミアクティブアクチュエータ技術を用いて本発明を実施することができる。しかしながら,単純化のため,MRブレーキを用いて本発明の作動原理を示す。] [0044] 本発明に従う二重作動型セミアクティブアクチュエータの採りうる一つの構造を,てこへの近似を用いてその作動原理を説明する図6に示す。図示しない速度発生源が,2つの機械式差動装置52,54の入力ポートO1及びO4を対向する方向に速度 で移動させる。支点O2及びO5は,式2で表現されるブレーキ力F(H1)及びF(H2)を発生させる図示しない機械的に接地されたブレーキに結合されている。支点O3及びO6は,互いに連結され,システムの出力を形成する。慣性効果を考慮するため,集中質量を付加している。集中質量m1は速度発生源の慣性と差動機構の慣性のごく一部とに対応し,集中質量moutは出力リンクの慣性と機械式差動装置52,54の慣性のごく一部とに対応し,集中質量m3はブレーキの慣性と差動機構の慣性のごく一部とに対応している。双方の入力速度,双方の差動機構,及び双方のブレーキを類似するものとみなすことで,差動原理の説明と得られる利点の明示とが容易になる。入力速度が十分大きいことにより,確実に,出力における運動状況に関らず,双方のブレーキ出力メンバが対向する方向に運動している場合,発生力Foutは,式6及び式7で表現することができる。これは,2つの制御可能なブレーキ力と実部出力インピーダンスZout(s)である項との線形結合であり,sはラプラス複素周波数である。] 図6 [0045] ] [0046] ] [0047] 従来の関係図は,作動原理のこの構造の特性のいくつかを図示している。本発明に従う対向式セミアクティブ・サブアクチュエータを用いれば,構成の対称性によって,MRブレーキの乾燥摩擦項が出力側へ伝達されない。粘性力は出力速度がゼロの時に釣り合う。静摩擦の問題は,ブレーキ内で常に相対運動が存在するため,解消される。反発は,各差動機構内の反力が常に同一方向にあるため,解消される。さらには,式6及び式7に見られるように,発生力は入力速度発生源の運動の影響を受けない。従って,入力速度発生源を精密に制御する必要はない。他の特性としては,ブレーキの出力側の慣性が非常に低いことから,実部出力インピーダンス(Zout)を標準的なギア付EMモータ等の従来のアクチュエータよりも非常に小さくすることができるという点がある。本発明に基づくアクチュエータの他の利点は後述する。] [0048] (採り得る構造) 次に,本発明の説明を簡単にするため,採り得る複数の構造のうち3つの例示的な構造を,図7〜9を参照して説明する。] 図7 図8 図9 [0049] より具体的には,図7に示す第1の構造は,図6で用いて本発明に従う二重機械式差動装置を紹介した構造に,2つのセミアクティブアクチュエータ,すなわち,支点O3及びO6にそれぞれ結合されたMRブレーキ56及び58を付加した構造と等価である。] 図6 図7 [0050] 図8に示す第2の構造では,2つの差動装置52,54の入力速度ポートO1及びO4は,同一方向に運動する一方で,支点O3及びO5がそれぞれ2つのMRブレーキ56及び58に結合され,支点O2及びO6が互いに連結されてシステムの出力を形成している。二重差動構造によって,発生力をやはり双方向に制御可能である。] 図8 [0051] 図9に示す第3の構造では,2つの差動装置52,54の入力速度ポートO1及びO4は,やはり同一方向に運動する一方で,支点O2及びO5がそれぞれ2つのMRブレーキ56及び58に結合され,支点O3及びO6が,第3のてこで示される外部機構60に結合されてシステムの出力を形成している。外部機構60は,ブレーキ力が互いに対向した効果を発生力に及ぼすようにするため必要である。] 図9 [0052] これらの例示的な構造は,例えば,ケーブル機構,リード又はボールスクリューとこれに対応するナット機構,バー機構,サイクロイド変速機,遊星歯車変速機,標準的な変速機,ハーモニックドライブ等を用いて実施することができる。] [0053] 発生力は,例えば,双方のセミアクティブアクチュエータへのフィードフォワード電圧又は電流を調整することによって制御することができる。これに代えて,発生力を,出力と負荷の間の力又はトルクセンサを有するトルクフィードバック制御配置を用いて制御することもできる。] [0054] 発生力が,MRブレーキ56及び58によって与えられる2つのブレーキ力を用いて双方向に制御可能である限り,本発明の技術思想及び性質から逸脱することなく,てこ52,54の長さを独立して変更しても良く,ポートO1〜O6の機能,すなわち入力速度発生源に連結し,ブレーキに連結し,又はシステムの出力側に連結する機能の順序を変えても良い。] [0055] (二重差動型セミアクティブアクチュエータの例示的な実施形態) (第1の例示的な実施形態) 第1の例示的な実施形態では,図10〜15を参照すると,図7に示したものと等価である二重差動型構造に2つの遊星歯車変速段が用いられている。概略的に言えば,この第1の例示的な実施形態は,詳細は後述する以下のものを含む。すなわち, ・電磁(EM)モータと速度減速・反転段とを含み,この速度発生源の出力を形成する,互いに対向する方向の速度で運動する2つのメンバを有する入力速度発生源; ・入力速度発生源,2つのMRブレーキ及びシステムの出力に連結された2つの遊星歯車変速段に基づく二重差動機構;及び ・アクチュエータの体積の大部分中に随意に含まれる制御及び駆動用電子機器である。] 図7 [0056] より具体的には,図10〜15を参照すると,速度発生源を形成するため,ハウジング本体102aと2つのハウジング端部102b及び102cとから成るハウジング102が図示しない基準座標系に機械的に固定されている。EMモータ104のロータは,ギア108と噛み合うピニオン106に取り付けられている。ギア108自体は,第1の速度発生源出力を形成するギア112と噛み合うピニオン110に取り付けられている。ギア108はギア114にも噛み合っており,ギア114はそれ自体がピニオン116に取付けられており,ピニオン116は第2の速度出力を形成するギア118と噛み合っている。2つの出力速度の方向は,図11及び12に矢印で概略的に示すように対向している。] [0057] 速度発生源出力,すなわちギア112と118とを機械式差動装置の入力ポートに連結するため,ギア112はサンギア130に,軸受124及び126によって運動が規制されたシャフト122を介して取付けられている。ギア118は,サンギア120に,シャフト122上で自由に回転し,従って運動がシャフト122によって規制される空芯シャフト128を介して取付けられている。] [0058] 2つの遊星歯車変速段を用いて二重差動機構が形成されている。差動装置の構造内の遊星歯車変速段は,サンギアのリングギアに対する歯数の比であるRを備えた図7のてこ52又は54の一方と等価である。差動機能は,サンギア120及び130(ポートO1及びO4)と,前方遊星キャリア134及び後方遊星キャリア136に取付けられた遊星ギア132(ポートO2及びO5),及びリングギア138及び140(ポートO3及びO6)との相互作用によって実現される。2つの遊星歯車変速段の遊星ギアは,軸受144及び190によって運動を規制される前方遊星キャリア134及び後方遊星キャリア136に支持される遊星キャリア軸142上を自由に回転する。この第1の例示的実施形態では,ロッド146を用いて,前方遊星キャリア134及び後方遊星キャリア136の剛性を高めている。] 図7 [0059] より具体的に図13及び14を参照すると,MRブレーキ148及び150のロータは,ナット156を利用してリングギア138及び140に固定された複数のロータブレード152及びロータスペーサ154によって形成されている。その一方で,ハウジングボディ102aに固定されているMRブレーキ148及び150のステータは,複数のステータブレード158及びステータスペーサ160,複数のリング161,複数の電磁コイル162及び164,並びに複数の磁束ガイド部166,168,170及び172によって形成されている。ロータブレード152とステータブレード158の間隙174はMR流体で満たされている。封止素子176,178,180及び182を用いてMR流体を密閉している。電流がコイル162及び164の一つを導通すると磁場が生じ,この磁場は,対応するブレーキ,すなわち148及び150それぞれのMR流体を通じて導かれる。その結果,ブレーキ148又は150は,ロータであるリングギア138又は140それぞれのステータに対する回転を妨げる。] [0060] 次に,図15を参照すると,サンギア120及び130の入力速度192及び196それぞれの方向と,出力軸188での出力トルク200をもたらす,リングギア138及び140それぞれのブレーキトルク194及び198とが示されている。] [0061] 図10を再度参照すると,EMモータ104の回転及び2つのブレーキ力は,制御及び駆動用電子機器184によって,MRブレーキ148及び150の電磁コイル162及び164に供給する電気エネルギーを調整することにより制御されている。制御及び駆動用電子機器184は,アクチュエータの体積の大部分中に随意に含まれる。採用する制御スキームによっては,軸受144及び190に規制される出力軸188の動きを検出するため,随意のエンコーダ186を用いることができる。] [0062] (第2の例示的な実施形態) 第2の例示的な実施形態では図16〜18を参照すると共に,図8に示したものと等価の二重差動装置の構造中に2つのハーモニックドライブ変速段を用いる。概略的に言えば,この第2の例示的な実施形態は,詳細は後述する以下のものを含む。すなわち, ・電磁(EM)モータが形成する入力速度発生源; ・入力速度発生源,2つのMRブレーキ及びシステムの出力に連結された2つのハーモニックドライブ(HD)変速段に基づく二重差動機構;及び ・制御及び駆動用電子機器である。] 図8 [0063] より具体的には,図16〜18を参照すると,速度発生源を形成するため,EMモータ202の本体と,サポートベース204と,サポートプレート206と,サポートブラケット208と,MRブレーキ210及び212の本体とは機械的に接地されている。EMモータ202の出力軸214は,二重差動機構216の入力ポートに結合された速度発生源を形成している(図17参照)。] [0064] 2つのHD変速段を用いて,図18に簡単な断面図を示す二重機械式差動機構216を形成している。一般的に,HD変速機は3つの構成部品から構成される。すなわち,1)ウェーブ・ジェネレータ(WG);2)フレクスプライン(FS);3)サーキュラ・スプライン(CS)である。用いる2つのHD変速セットは,FSと共に回転するダイナミックスプライン(DS)と呼ばれる第4の構成部品を有する[9]。HD変速段は,図8のてこ52又は54の一つについて,WGをO1/O4,CSをO2/O5,FS/DSをO3/O6とし,Rを2をFS/DSの歯数で割った数と等価とした場合と等価なものとみなすことができる。双方のWG(ポートO1及びO4)をEMモータ202の出力軸214に固定する。第1のHD変速段のCS(O2)を第2のHD変速段のFS(O6)に取付ける。次に,このアセンブリをシステムの出力軸218にプーリ220及び222とベルト224とを介して連結する。第1の変速段のDS(O3)を,MRブレーキ210にプーリ226及び228とベルト230とを介して連結する。最後に,第2の変速段のCS(O5)を,MRブレーキ212にプーリ232及び234とベルト236とを介して連結する。4点接触軸受239を用いて,プーリと取付けた変速素子との動きを規制する。二重機械式差動機構216をリンク240で出力軸218にベルト224を介して,リンク241でMRブレーキ210にベルト230を介して,リンク242でMRブレーキ212にベルト236を介して連結する。] 図8 [0065] ロードコーポレーションから入手できるもの[10]のような商業上入手可能なMRブレーキをMRブレーキ210及び212として用いることができる。] [0066] 図示しない制御及び駆動用電子機器により,EMモータ202の回転と2つのブレーキ力とをMRブレーキ210及び212に供給する電気エネルギーを調整することによって制御する。採用する制御スキームによっては,出力軸218の動きを検出するため,随意のエンコーダ238を用いることができる。] [0067] 制御器には,例えば電圧フィードフォワードトルク制御スキームを用いることができる。そのようなスキームにおいては,出力トルク(T)とMRブレーキ210及び212(E1及びE2)に付与する電圧との間の関係がまず特定される。その目的のため,EMモータ202を一定速度で回転するよう設定する一方で,ゆっくり変化する正弦関数電圧をMRブレーキ210及び212に伝達する。出力トルクを,妨げた出力運動を用いて測定する。データ及びそれに一致させた直線状の曲線を図19に示す。選択した構造の非対称性のためもあり,曲線は正確に0 Nm で交差してはいないが,むしろ小さなトルク値(0*)で交差している。図6の構造とは反対に,MRブレーキ210及び212の小さな静摩擦が出力側へ伝達される。図20に,図19のデータを用いた電圧フィードフォワードトルク制御器244の例示的な例を示す。その一方で,図21に,ゆっくりした正弦関数トルク指令に対するトルク応答と,図20の制御器を用いて妨げた出力運動とを示す。] 図6 [0068] (第3の例示的な実施形態) 第3の例示的な実施形態では,図22を参照すると共に,図9に示したものと等価の二重差動装置の構造内で2つの遊星歯車変速段を用いる。] 図9 [0069] 速度発生源246を,速度249及び251で回転するサンギア248及び250(ポートO1及びO4)に結合する。遊星キャリア252及び254(ポートO2及びO5)をブレーキトルク253及び255を生じる図示しないMRブレーキに結合する。リングギア256及び258(ポートO3及びO6)を,ケーブル又はベルト264を駆動するプーリ260及び262に取付ける。システムの出力はプーリ266による。プーリ260,262,266とケーブル又はベルト264とは,2つのブレーキトルクに対向した効果をもって出力トルク268に作用させるため用いる図9の外部機構60を構成する。] 図9 [0070] (第4の例示的な実施形態) 第4の例示的な実施形態では,図23a又は23bを参照すると共に,図8に示したものと等価の二重差動装置の構造内で遊星歯車変速トレインを用いる。図23a及び23bに,高い減速比と二重差動装置とを組込むことができる2つの変形例を示す。図8のR1及びR2は,式8及び式9によって記述されるとおりの変速素子の歯の相対数の関数であり,niはギアiの歯の数である。] 図8 [0071] 図23a及び23b双方において,入力軸270(ポートO1及びO4)は,図示しない速度発生源に連結される。軸272(ポートO3)は,図示しない第1ブレーキに連結される一方で,軸274(ポートO5)は,図示しない第2ブレーキに連結され,軸276(ポートO2及びO6)は,システムの出力軸として機能する。遊星ギア278は,遊星ギア280よりも多い歯を有しており,遊星ギア280自体は遊星ギア282よりも多い歯を有している。ブレーキトルクが軸272で付与されると,ブレーキトルクが軸274に付与された場合に伝達される方向とは反対方向のトルクが軸276に伝達される。] [0072] ] [0073] ] [0074] 前述の例示的な実施形態においては速度発生源として第1にEMモータを示したが,本発明の目的のためのそのような速度発生源は,例えば,電動ギア付又は直接駆動EMモータ,圧電モータ,油圧モータ又はアクチュエータ,空気モータ又はアクチュエータ,内燃機関,タービン等の運動を与えることのできる機械的動力の任意の発生源を指すものであることを理解されたい。] [0075] (本発明に従う二重差動型セミアクティブアクチュエータの利点) 本発明に従う二重差動型セミアクティブアクチュエータに共通する利点には以下のものが含まれる。] [0076] 優れた設計のMRブレーキのような高速のセミアクティブアクチュエータをアクチュエータに用いた場合,力を広い帯域幅で制御することができる。従って,その構成は,高速な力,インピーダンス又は位置の制御タスクに適する。広い帯域幅は,ロボットの相互作用用途において直面する安全性の問題にも有効である。] [0077] 出力インピーダンスを速度発生源から大きく切り離すことができるので,出力インピーダンスを非常に低いものとすることができる。出力慣性の低いアクチュエータは,低い力及びインピーダンスを制御する際の性能が優れ,より安全に相互作用タスクを実行することができる。さらには,小さな慣性によって,高速で加速及び減速する能力が改善され,より高速の運動が可能となり,生産性を高めることができる。] [0078] アクチュエータの力又はインピーダンスを,例えば,MRブレーキにおけるフィードフォワード電流又は電圧を調整することにより制御することができる。この制御は,作動変換器と検出変換器の間の構造上状態によって不安定となるおそれのある力フィードバックループに依存しない。安定性における懸念は,力フィードバックに依存した多くの従来手法の力及びインピーダンス制御の性能を制限していた。] [0079] 本アクチュエータによれば,広い動的な力帯域にわたって高精度の力制御を行うことができる。ギア付モータにおいては,力増幅トランスミッションによって,力出力中に多くのモデル化困難なノイズが付与される。このノイズは,動的な欠陥,バックラッシュ,静摩擦及び非線形摩擦から生じる。本発明は,高力密度セミアクティブアクチュエータを利用して大きな力を直接発生させ,しかも実質的な追加の力の増幅を必要としない。その結果,ブレーキを出力側へ最小限のギアを介して連結することができ,従って,ブレーキ力を正確に制御すれば,アクチュエータにおける高精度の力制御を広い動的帯域にわたって行うことができる。] [0080] バックドライバビリティは,アクチュエータが力を発生させていない時に出力を生じさせるために必要とする最小の力の測定値である。この概念は,インピーダンス及び力制御アクチュエータの性能及び安全性を議論するために良く用いられる。実部出力インピーダンスが低いため,本アクチュエータの構成によれば非常にバックドライバビリティが小さい。] [0081] 本アクチュエータの構成は,頑丈であり,且つ,衝撃耐性に優れる。発生力は常に制御され,過剰なエネルギーがブレーキ内で単に消散される衝撃発生時でさえも制御される。壊れ易いトランスミッション構成部品又はセンサは,未知の環境と相互作用する際に通常遭遇する衝撃力を受けることはない。] [0082] 本発明によるアクチュエータは,合理的なコストで組み立てることができる。前述した切り離しの効果によって,大きな慣性,長い時定数又は精密でない速度制御を有するもののような低品質の入力速度発生源を用いることが可能となる。さらには,減速及び反転段に対応するギアは多くの非線形摩擦を有することもできる。これらはいずれもアクチュエータの出力には伝達されない。さらに,バックラッシュは力が内部で対向していることにより打ち消されるため,ギアを大きな許容誤差をもって加工することができる。] [0083] バックラッシュを打ち消すことは,位置制御タスクの精密さの向上に役立つ。また,これにより,アクチュエータの慣性と負荷の慣性とが大きく異なる場合にも位置又は速度制御器の安定性を犠牲にする必要がなくなる。] [0084] アクチュエータは冗長駆動に適している。アクチュエータの数が自由度の数よりも大きい場合,ロボットシステムは冗長駆動するものとなる。冗長駆動は,平行マニュピレータのタスクエンドエフェクタの剛性を向上させ,特異点での非制御挙動を除去し,及びタスク空間におけるより均一な力の出力を可能にするものとして知られている。従来の柔軟性のないアクチュエータは,位置に誤差があるとシステムを不安定にし,又は,システムに悪影響を与える大きな内力を生じさせるため,冗長駆動に容易に用いることはできなかった。本発明による二重差動型セミアクティブアクチュエータは,容易にバックドライバビリティを小さくすることができるため,冗長駆動に適している。] [0085] 本発明の原理の他の利点は,機械式バスを用いて機械的な動力を種々の駆動される関節に伝達することができる可能性にある。一般的に,多自由度で駆動されるシステムは,各関節にモータを有する。各アクチュエータは,最初の種類のエネルギー,例えば電気エネルギーから機械的なエネルギーへ変換する。各アクチュエータは,その変換を実行するため,所定の重量と体積を必要とする。機械式バスとは,複数の関節を駆動するため単一の機械的エネルギー源を使用すること可能とし,それによって,用途によっては全体の複雑性,体積及び質量を低減する概念を指すものである。] [0086] (本発明に従う二重差動型セミアクティブアクチュエータの用途) 本発明の前述した例示的な実施形態は,特に,しかし非排他的に,ロボットのシステム及び機構への統合に適した高性能なアクチュエータを構成するのに適している。環境との安全,高速,精密又は多用途な相互作用制御を必要とする多くのロボットタスクは,このようなアクチュエータの構成による利益を享受することができる。適用分野は数多く,とりわけ以下の用途を含む。] [0087] -高速及び/又は精密なアセンブリタスクのためのロボットアームの駆動;] [0088] -高速及び/又は精密な切断タスクのための,レーザー形式を含むロボット切断機の駆動;] [0089] -リハビリテーション,理学療法及び筋肉又は神経筋トレーニングロボットシステムの駆動;] [0090] -人間環境で作動する安全なロボットアームの駆動;] [0091] - 安全で頑丈なロボット玩具の駆動] [0092] -触覚インターフェース(テレプレゼンス,テレオペレーション及びヴァーチャルリアリティ);] [0093] -ステアバイワイヤ方式の触覚フィードバック機能付ステアリングホイールの駆動;] [0094] -ロボット車両のための力又はインピーダンス制御された車輪又は関節の駆動;] [0095] -義肢装具の駆動] [0096] - 力増強及びタスク支援外骨格の駆動;] [0097] -研磨又は研削用ロボットの駆動;] [0098] - 超動力化ロボット機構の駆動;] [0099] -タスクの実行に協力するロボットアームの駆動;] [0100] -手術のためのロボットの駆動;] [0101] -人型ロボットの手足の駆動;] [0102] -ロボットシステムが未知の環境と相互作用する任意のタスク;] [0103] - 制御された力又はトルクを必要とする任意のタスク;] [0104] - より速い動作が可能となるより低い出力慣性を必要とする任意のタスク;] [0105] - より安全な動作が可能となるより低い出力慣性を必要とする任意のタスク; -研磨又は研削用ロボットの駆動;] [0106] - 配置の精密さ及び/又は制御安定性を向上するためより低いバックラッシュを必要とする任意のタスク;] [0107] - 単一の機械的動力源からの航空機の複数のフラップの駆動;] [0108] - 単一の機械的動力源からのヘリコプターの複数のブレードの駆動;及び] [0109] -機械式バス概念が有用な任意の駆動。] [0110] 本発明はその用途において,添付の図面に示して前述した構造及び部品の詳細に限定されないことに留意されたい。本発明は他の実施形態を採ることができ,種々の方法で実施することができる。また,本明細書で用いた表現又は用語は説明を目的とするものであり,限定を目的とするものではないことを理解されたい。] [0111] 従って,本発明をその非限定的で例示的な実施形態を用いて前述したが,これら実施形態は添付の特許請求の範囲の範囲内で本発明の技術思想及び性質から逸脱することなく変更することができる。] [0112] (参考文献) [1]エム・サカグチ,ジェイ・フルショウ,「ERアクチュエータの開発及びその力表示システムへの適用」アイイーイーイー・ヴァーチャル・リアリティ・アニュアル・インターナショナル・シンポジウム,1998,p66-70. 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权利要求:
請求項1 機械的負荷と相互作用する機械式差動型アクチュエータであって,第1セミアクティブ・サブアクチュエータと,第2セミアクティブ・サブアクチュエータと,速度発生源と,前記速度発生源に連結された第1相互作用ポート,第2相互作用ポート,及び前記第1セミアクティブ・サブアクチュエータに連結された第3相互作用ポートを含む3つの相互作用ポートを有する第1機械式差動装置と,前記速度発生源に連結された第1相互作用ポート,第2相互作用ポート,及び前記第2セミアクティブ・サブアクチュエータに連結された第3相互作用ポートを含む3つの相互作用ポートを有する第2機械式差動装置とを備え,前記第1機械式差動装置の第2相互作用ポートと,前記第2機械式差動装置の第2相互作用ポートとは,互いに連結されることにより,負荷に連結されるよう構成された出力を形成する機械式差動型アクチュエータ。 請求項2 請求項1に記載の機械式差動型アクチュエータであって,前記速度発生源は,電動ギア付電磁モータ,直接駆動式電磁モータ,圧電モータ,油圧モータ,空気モータ,空気アクチュエータ,内燃機関及びタービンからなる群から選択されたものである機械式差動型アクチュエータ。 請求項3 請求項1に記載の機械式差動型アクチュエータであって,前記第1セミアクティブ・サブアクチュエータと前記第2セミアクティブ・サブアクチュエータとは同一物である機械式差動型アクチュエータ。 請求項4 請求項1に記載の機械式差動型アクチュエータであって,前記第1セミアクティブ・サブアクチュエータ及び前記第2セミアクティブ・サブアクチュエータは,電気粘性流体ブレーキ,磁気粘性流体ブレーキ,乾燥摩擦ブレーキ,磁性粒子ブレーキ,電磁ヒステリシスブレーキ及び油圧ロータリーブレーキからなる群から選択されたものである機械式差動型アクチュエータ。 請求項5 請求項4に記載の機械式差動型アクチュエータであって,前記第1セミアクティブ・サブアクチュエータ及び前記第2セミアクティブ・サブアクチュエータが磁気粘性流体ブレーキである機械式差動型アクチュエータ。 請求項6 請求項5に記載の機械式差動型アクチュエータであって,前記速度発生源,前記第1セミアクティブ・サブアクチュエータ及び前記第2セミアクティブ・サブアクチュエータを,前記磁気粘性流体ブレーキへ供給する電気エネルギーを調整することによって制御する制御器をさらに備える機械式差動型アクチュエータ。 請求項7 請求項6に記載の機械式差動型アクチュエータであって,出力の運動を検出し,運動に関する情報を前記制御器に与える運動センサをさらに備える機械式差動型アクチュエータ。 請求項8 請求項7に記載の機械式差動型アクチュエータであって,前記制御器は,電圧フィードフォワードトルク制御スキームと電流フィードフォワードトルク制御スキームとからなる群から選択した制御スキームを用いる機械式差動型アクチュエータ。 請求項9 請求項6に記載の機械式差動型アクチュエータであって,負荷に付与する力又はトルクを検出し,力又はトルクに関する情報を前記制御器に与える力センサ及びトルクセンサからなる群から選択したセンサを用いる機械式差動型アクチュエータ。 請求項10 請求項9に記載の機械式差動型アクチュエータであって,前記制御器がトルクフィードバック制御スキームを用いる機械式差動型アクチュエータ。 請求項11 請求項1に記載の機械式差動型アクチュエータであって,前記第1機械式差動装置の第1相互作用ポートは,第1の方向に運動するよう前記速度発生源に連結され,前記第2機械式差動装置の第1相互作用ポートは,前記第1の方向に対向する第2の方向に運動するよう前記速度発生源に連結された機械式差動型アクチュエータ。 請求項12 請求項11に記載の機械式差動型アクチュエータであって,前記第1及び第2機械式差動装置のポートは,対応する機能を有する機械式差動型アクチュエータ。 請求項13 請求項1に記載の機械式差動型アクチュエータであって,前記第1機械式差動装置の第1相互作用ポートは,さらに前記第2機械式差動装置の第1相互作用ポートに,共通の方向へ運動するよう連結された機械式差動型アクチュエータ。 請求項14 請求項13に記載の機械式差動型アクチュエータであって,前記第1及び第2機械式差動装置の第1相互作用ポートは対応する機能を有し,前記第1及び第2機械式差動装置の第2及び第3相互作用ポートは互い違いの機能を有する機械式差動型アクチュエータ。 請求項15 請求項13に記載の機械式差動型アクチュエータであって,前記第1機械式差動装置の第2相互作用ポートと,前記第2機械式差動装置の第2相互作用ポートとは,前記第1及び第2セミアクティブ・サブアクチュエータのブレーキトルクが,方向が対向する出力トルクを生じるように外部機構を介し互いに連結された機械式差動型アクチュエータ。 請求項16 請求項1に記載の機械式差動型アクチュエータであって,前記第1及び第2機械式差動装置は,それぞれ,機械式差動機能を実行する第1及び第2減速機構を含み,前記速度発生源は前記第1及び第2減速機構に連結された機械式差動型アクチュエータ。 請求項17 請求項16に記載の機械式差動型アクチュエータであって,前記第1及び第2減速機構は,ケーブル機構,リード又はボールスクリューとこれに対応するナット機構,バー機構,サイクロイド減速機,遊星歯車変速機,標準的な変速機及びハーモニックドライブからなる群から選択されたものである機械式差動型アクチュエータ。 請求項18 請求項1に記載の機械式差動型アクチュエータであって,前記第1及び第2機械式差動装置は,それぞれ,第1及び第2の波動歯車変速段を含み,前記第1の波動歯車変速段は,前記第1機械式差動装置の第1ポートに結合されたウェーブ・ジェネレータと,前記第1機械式差動装置の第2ポートに結合されたサーキュラ・スプラインと,前記第1機械式差動装置の第3ポートに結合されたフレクスプラインとを有し,前記第2の波動歯車変速段は,前記第2機械式差動装置の第1ポートに結合されたウェーブ・ジェネレータと,前記第2機械式差動装置の第2ポートに結合されたサーキュラ・スプラインと,前記第2機械式差動装置の第3ポートに結合されたフレクスプラインとを有する機械式差動型アクチュエータ。 請求項19 請求項18に記載の機械式差動型アクチュエータであって,前記第1の波動歯車変速段は,さらに,前記第1機械式差動装置の第3ポートに結合されたダイナミックスプラインを有し,前記第2の波動歯車変速段は,さらに,前記第2機械式差動装置の第3ポートに結合されたダイナミックスプラインを有する機械式差動型アクチュエータ。 請求項20 請求項1に記載の機械式差動型アクチュエータであって,前記第1及び第2機械式差動装置は,それぞれ,第1及び第2の遊星歯車変速段を含み,前記第1の遊星歯車変速段は,前記第1機械式差動装置の第1ポートに結合されたサンギアと,前記第1機械式差動装置の第2ポートに結合された少なくとも1つの遊星ギアと,前記第1機械式差動装置の第3ポートに結合されたリングギアとを有し,前記第2の遊星歯車変速段は,前記第2機械式差動装置の第1ポートに結合されたサンギアと,前記第2機械式差動装置の第2ポートに結合された少なくとも1つの遊星ギアと,前記第2機械式差動装置の第3ポートに結合されたリングギアとを有する機械式差動型アクチュエータ。
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